「キャラメル風味+サクサク感」、欧州・アジアにも伝播

 この日本発のクリスピーサンドは世界でも注目された。2004年にはフランスやスペインで発売が決まり、フランスで製造したハーゲンダッツ製品が輸出されているアジア各国・地域でも発売が決まり、人気となった。

 ちなみに、ハーゲンダッツの工場は世界で米国、フランス、日本(群馬県高崎市)の3カ国しかない。米国は欧州ネスレ系が販売権を持っており、日本の生産品は日本国内でしか流通していないという。このため、アジアで売られているハーゲンダッツ製品はフランス産がメインというわけだ。ゼネラル・ミルズは欧州と日本でのブランドオーナーだが、米国ではネスレが欧州のプライベート・エクイティ・ファンド(PAIパートナーズ)と合弁で設立した英フロネリが販売権を保有するという「ねじれ現象」が起きている。この構図ゆえに、クリスピーサンドも米国では発売されていない。

 ハーゲンダッツジャパンが日本で開発したものは、世界で注目されることが多いようだ。テレビCMも日本が最初で、徐々に世界でもマーケティング手法として導入された。日本独自のフレーバーとして1996年に発売された「グリーンティー」(抹茶)もその後、世界に広がって抹茶ブームの火付け役になったともいわれる。

 クリスピーサンドはその後、アイスクリーム部分の内部に果肉ソースやクッキーなども入れ込むことができる生産面での工夫も施された。一方で商品開発ではイノベーションの矛先が新しい食感や素材へと向かっている。

豆乳を使った地域限定の新商品で、酪農王国北海道に挑む
豆乳を使った地域限定の新商品で、酪農王国北海道に挑む

 2015年にカップ商品で発売した「華もち」は、硬めアイスの上に冷凍しても軟らかいモチを入れたことで注目され人気商品となった。そして今年8月31日、ハーゲンダッツジャパンは北海道地区限定で新たな素材として植物性ミルクの「豆乳」を使った「ハーゲンダッツ ミニカップ GREEN CRAFT(グリーン クラフト)」を発売した。酪農が盛んな北海道で、乳製品の代わりに植物性の豆乳を使った商品がどう伸びるのか、注目が集まりそうだ。

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