オーダースーツは静かなブームになっている。昨年7月にはZOZOが自社ブランドのオーダースーツを発表した。外部の提携工場での生産工程に不具合があり、配送の遅れが相次いだが、名の知れた新興企業が大々的に取り組みを発表したことで若年層がオーダースーツに関心を持つきっかけになった。コナカやワールドなどの大手アパレルも、2着目以降はオンラインで注文できるオーダースーツ事業を始めている。

オンワードパーソナルスタイルの関口猛社長
オンワードパーソナルスタイルの関口猛社長

 オンワードは当初、採寸に三次元計測技術を取り入れることを検討したという。しかし肩の角度や腕の太さなど、着心地を左右する部分がどうしても上手くいかなかった。「着心地には個人の好みもあるため、現状では店舗などで人が採寸し、試着して着心地を確かめてもらうことが重要だ」と関口社長は言う。合理化を徹底する新ブランドでも採寸はアナログを重視している。コストをかける部分と省く部分のメリハリで実現した低価格、短納期で顧客の年代層をさらに広げたい考えだ。

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