欧州ステランティス(旧フィアット・クライスラー・オートモービルズ)傘下のJeep(ジープ)が販売するSUV(多目的スポーツ車)「ラングラー」の国内での販売が好調だ。2009年に516台だった販売台数は11年連続で右肩上がり。昨年はコロナ禍にもかかわらず、過去最高となる5757台を記録した。20年10月からは6カ月連続で過去最高の販売台数を更新し続けており、21年3月には初めて月間の登録台数が1000台を超える見通しだ。

 特徴的なのは購入層の若さだ。国内の乗用車の新車購入平均年齢が53.1歳なのに対し、ラングラーの購入者の平均年齢は42.9歳と10歳以上も低い。税込み513万円から(4月からは同518万円から)と決して安くはない買い物だが、30代~40代を中心に「指名買い」のような状況が続いている。

キャンプや野外フェスなどアウトドアのイベントに積極的に参加

 アメリカ車といえば、「壊れやすい」「燃費が悪い」などのイメージがつきまとい、伝統的にドイツ車の人気が高い日本市場ではニッチな存在だ。1941年に米軍の軍用車として誕生したジープ。10年ほど前までは「アメリカのカルチャーが好きな中年の男性が乗るようなイメージが強かった」(FCAジャパンのジープコミュニケーションマネージャーの新海宏樹氏)。

 潮目が変わり始めたのは07年だ。それまで2ドアしかなかったラングラーに、初めて4ドアのモデルが登場した。それまでの2ドア・4人乗りだけでなく4ドア・5人乗りもラインアップに加わり、荷室も増えたことでファミリーカーとしての需要を開拓できるようになった。

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