提供:三井不動産

働き方改革の重要な取り組みの一つとして「働く場の多様化」が進んでいる。自社以外のワークスペースの需要が高まっている中、長年賃貸オフィス事業をリードしてきた三井不動産の新しい戦略に迫る。
三井不動産 ビルディング本部<br />ワークスタイル推進部 ワークスタイリンググループ<br >統括 <b>細田 知子氏</b>
三井不動産 ビルディング本部
ワークスタイル推進部 ワークスタイリンググループ
統括 細田 知子氏

時代の流れに応える新しい働き方の形

 サテライトオフィスやコワーキングスペースなどが注目される中、三井不動産が提供するシェアオフィス「WORK STYLING」の契約企業が増えている。三井不動産ビルディング本部 「WORK STYLING」統括を務める細田 知子氏に、建築・不動産分野を専門にする、日経BP総研の安達 功が事業の状況を聞いた。

安達:働き方改革の一環として、昨今では“モバイルワーク”にも力が注がれていますね。

細田:自社以外にも働く場所を設ける企業は、モバイルワークの進展を背景に増加傾向にあります。しかしそこには、企業側にとってセキュリティ面の懸念や、労働時間の適正な把握などの課題があります。それは管理一辺倒の発想によるものではなく、モバイルワークが創造的な仕事の拡大につながるようにもしたいとの思いの表れです。

安達:単に場所があればよいというのではなく、「場」そのものが企業の働き方改革を円滑にするような機能を求められているということですね。「WORK STYLING」はどういったサービスを展開されているのでしょう。

細田:法人向けのシェアオフィスとしてWORK STYLINGを提供しています。多拠点型の従量課金制シェアオフィスである「SHARE」、目的や人数、期間に柔軟に対応できるサービスオフィス「FLEX」と、宿泊機能付きワークスペース「STAY」の3つのサービスを展開しています。

1,2,3 「SHARE」は、開放的なオープン作業スペースや、集中して作業に取り組める完全個室席・半個室席の他、ボックス席、会議室など、様々な用途・目的に応じたスペースを用意。4 「FLEX」の執務スペースは、席数を事業の進捗にあわせ、フレキシブルにアレンジ可能
1,2,3 「SHARE」は、開放的なオープン作業スペースや、集中して作業に取り組める完全個室席・半個室席の他、ボックス席、会議室など、様々な用途・目的に応じたスペースを用意。4 「FLEX」の執務スペースは、席数を事業の進捗にあわせ、フレキシブルにアレンジ可能

細田:WORK STYLINGの大きな特徴の一つは、拠点の立地にあります。首都圏を中心とした全国35カ所に拠点を構え、駅近でアクセスが良く、出先や出張帰りに帰社せずにWORK STYLINGをご利用いただくことで、移動時間の大幅な短縮を実現できます。他にも、朝は通勤ラッシュを避け、郊外拠点で集中してお仕事をされてからご出社される方もいらしたり、多様な働き方に応えるソリューションの一つになっているかと思います。

 企業側の懸念点でもあるセキュリティについては、入り口はコンシェルジュによる有人管理体制になっており、会員のお客様の入退室情報は、上長が席にいながらにして確認できるシステムとなっています。また、来客のゲスト情報も確認可能です。他にも、人の声をかき消す音響設備である「サウンドマスキング」が施され、完全個室の電話ブースも設けています。「安心して働ける場所」というのは、企業側だけではなく、ワーカーにとってもメリットになると思います。

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