実はこのマダラカエクスプレスが最近メディアをにぎわせている。「ケニア政府の鉄道建設の債務支払いが滞った場合、中国がモンバサ港の使用権を得る密約がある」と地元紙が報じたのだ。ケニア政府は否定しているが、同じく中国輸出入銀行からの融資に頼って港を作ったスリランカ政府が、債務返済に窮したあげく中国企業に同港の運営権を譲渡した前例がある。

 地熱発電の研究所で働き、モンバサの別荘から内陸部へミーティングのために移動していたピーターさんは「我々がお金を払わなければモンバサ港をとられる。そのやり方は良くない」と顔をしかめた。「前よりはいいが、もっと速い鉄道を期待していたのに最高時速は120kmだし、支出も当初の予定より増えた。いい取引じゃなかった」

一等車は広々としており快適
一等車は広々としており快適
スマホの充電もできる
スマホの充電もできる

 乗り心地や使い心地はどうか。一等車は2列ずつの座席配置でゆったりしており、折り畳み式の机が付いている。制服を着た添乗員が紅茶やコーヒーを無料でサービスしてくれる。スナック菓子は有料だった。料金が1000シリングの二等車は、3列と2列の座席配置で、向かい合って座る。2両ある一等車は空席が目立ったが、二等車は見たところ満席だった。

 車内は快適そのものだった。掃除は行き届いており、トイレもきれい。席にはコンセントがあり、筆者もスマホを充電した。日本の新幹線よりも車内の添乗員の数が多い。車内販売が通路を通る頻度も高く、欲しいときに欲しい軽食が買える。

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