提供:トヨタ自動車

トヨタが環境問題に実直に取り組んでいる。未来の地球のために自ら考え、自律的に動く人々。トヨタでは彼らを「econohito」と呼んでいる。

2050年の大目標に向けて取り組む「econohito」

 トヨタは誰もが知る巨大企業。環境問題に対する活動も、最先端テクノロジーと最新鋭の機器を駆使し、大掛かりな仕組みを構築して、スマートに進めているのだろうというイメージがあるかもしれない。

 しかし、トヨタ自動車 先進技術開発カンパニー 環境部 コミュニケーション室 ブランド企画グループ 主任 高澤幸子氏は言う。「実は、『人の意志がなければエコはできない』との考えのもと、懸命に環境活動に取り組む従業員が、世界中で活躍しています」。

 目標に向かって地道にエコに取り組む「econohito」の活動を紹介する。

動力を使わないクルマづくりを担う「からくり」

 クルマが動くには動力が要る。クルマをつくるにも、やはり動力は要る。しかしトヨタの工場には、省エネを突き詰めて環境に優しいクルマづくりを行うため、なるべく動力を使わないように日々工夫を重ねている人がいる。

 たとえば、とある工場で見かける自動戻りワゴン台車。ハンガーの力を使って台車を引っ張る。作業が済むと錘が下がり、結びつけられたマグロの釣り糸が引っ張られて、元の作業位置に台車が戻っていく。ここでは動力は使われていない。

 トヨタといえば「カイゼン」だが、現場レベルでも従業員1人ひとりが常に知恵を出し、錘や紐の力、歯車、バネなどをうまく組み合わせて、作業の改善につながる「からくり改善」を編み出しているのだ。

 この「からくり改善」は、トヨタの工場に浸透した全社的な取り組みである。「からくり研鑽会」と呼ばれる仕組みも用意され、国内外のトヨタ従業員が「からくり改善」の発想法を磨いている。

 考え、作り、試し、うまくいかなければまた考え、作り、試す。トヨタの工場における「からくり改善」とは、いわば知恵と工夫のエコである。

エネルギーのムダをなくす「ESCO活動」一期生

 製造ラインで使う圧縮エアが漏れている。ごくごくわずかな量だと見過ごすなかれ。こういった微細なムダの積み重ねが、積もり積もって地球環境に悪い影響を及ぼすことを、トヨタ従業員は知っている。

 圧縮エアが漏れていたら、その漏れをなくす。漏れを1つずつ止めることで、工場が使用するエネルギーの使用量も減っていく。

 トヨタには、エネルギーのムダをなくしてエコを追求するための「ESCO」と呼ばれる改善活動がある。生産設備等で使用するエネルギーを低減するため、ムダが起きているところを1つひとつ洗い出し、改善策を考えて実施。成果が上がればその内容を国内他工場や海外工場に水平展開する。

 「ESCO」には、人材育成に向けた教育プログラムも用意されている。環境、省エネの知識を得て、実際にエネルギーを低減する方法を学び、それぞれの職場に持ち帰って、地道に実践する日々だ。

フランス工場、約330日間の水の自給自足

 フランス北部、ベルギーとの国境にも近い街、ヴァランシエンヌ。この地にあるトヨタの工場では、1年のうちのおよそ330日にわたり、外部からの水を一切使わずにクルマをつくっている。

 案外知られていないことだが、クルマづくり、特に塗装工程には大量の水を使う。同工場では使った水をリサイクル。

 川の水よりもきれいな水質を目指して処理し、ふたたび生産現場に送っている。“工業用水購入ゼロ”に向けた取り組みだ。処理した水の一部はきれいにし川にも戻している。

 そもそもこの地には、昔から水を大切に使う習慣があったという。

 同工場ではクルマの耐性テストでもリサイクルした水を1週間続けて使用するなど、工夫によって水の消費量自体を大幅に減らした。同工場は世界中のトヨタの工場の中で水の消費量が最も少ない。

 駐車場には雨水を集める貯水槽も設置。もちろんこの水も活用している。リサイクルという工夫と、上手に使う工夫で、水資源への地道な貢献が進む。

イエローストーンで再び輝く廃バッテリー

 アメリカ北西部に広がるイエローストーンは、間欠泉でよく知られる世界初の国立公園。1978年には世界自然遺産にも登録されている。

 勇壮な自然に囲まれた国立公園内の「ラマー・バッファロー・ランチ」エリアは、電力がなく、発電にはディーゼルエンジンが使われていた。これは当然、CO2を排出する。

 国立公園の保全を推進するNPOの役員も務めるトヨタ・モーター・ノースアメリカのとある従業員は、同地にある施設の電力供給に、クルマの廃バッテリーが役立つのではないかと考えた。

 全米各地の販売店から集めたカムリ・ハイブリッドの使用済みバッテリー208個に、ソーラーパネルで蓄電し、CO2排出ゼロで電力を供給している。

 ハイブリッドバッテリーは通常、まだまだ蓄電できる状態で取り外される。そのバッテリーがトヨタ従業員のアイデアで見事再生したことで、今後さらに新しい価値を生んでいくことだろう。

続きを読む 2/2 「トヨタ環境チャレンジ2050」が示す6つのなすべきこと

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