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東京大学が変革に向けて一歩前に踏み出した(写真:PIXTA)

 東京大学が、全額出資によるコンサルティング会社、東京大学エコノミックコンサルティングを設立した。「経済学を社会実装する組織」をうたう東京大学政策評価研究教育センター(CREPE)の事業部門を、独立させた形だ。新規性がないなどの理由で研究として成立しないためCREPEでは受けられないものの、社会にとっては役立つような分析を、新会社で引き受けていくという。

 大学院経済学研究科が中心になり設立したが、必ずしも経済学だけで展開することを想定しておらず、コンピューターサイエンスなどを含め、専門を問わない学際的な活動も視野に入れている。米エール大学や香港科技大学、国内の他大学の教授たちも参画する予定だ。また職員として2人の若手経済学者が入社、今後は20~30代の研究者にも門戸を広げ、社会との接点を増やしていきたいという。

許認可取得に1年半

 構想から1年半と船出までに想定以上の時間がかかったが、アカデミックな知見による社会貢献、実証結果に基づく政策形成(EBPM)の支援や独立した収益源の獲得を目指す東大にとっては大きな第一歩だ。とはいえ、日本最高峰の国立大学が、あえて株式会社のコンサルティング会社を立ち上げたのはなぜなのか。