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 定食チェーン大手、大戸屋ホールディングス(HD)が6月25日に開いた株主総会で、19%の株を保有する筆頭株主の外食大手、コロワイドによる株主提案が否決された。買収を視野に取締役の刷新を狙った株主提案への賛成比率は実質14%弱~15%台にとどまった。だが、この数字を額面通りに受け取るのは間違いだろう。実際は4割以上の賛成を集めていたことになるコロワイドは、この敗戦をどう受け止めたのだろうか。

 「僅差で否決されたと認識しております」。6月30日、コロワイドが横浜市内で開いた株主総会。野尻公平社長は株主から大戸屋HDへの12人の取締役選任議案が否決されたことに関する質問を受け、こう答えた。大戸屋HDが関東財務局に提出した臨時報告書によると、コロワイドの株主提案への賛成比率は社長含みだった蔵人賢樹氏で15.5%。表面上はとても僅差には見えない。

 しかし大戸屋HDの株主総会で、コロワイドは自らの株主提案に不本意ながら賛成票を投じることができなかった。総会当日に出席したコロワイドの社員が、株主提案への賛意を示すために求められた拍手をしなかったためだ。コロワイドは事前に議決権行使もしていたが、総会に出席したため、当日の意思表明が優先され無効とされた。コロワイド側は「出席者からは拍手したと報告を受けているが、議事運営と集計は会社側の権限なので異議を申し上げるものではない」と矛を収めている。

大戸屋HDの株主総会では、コロワイドの株主提案を否決した(6月25日、東京都内)