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 米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とパイオニアが、傘下でDJ機器世界最大手のパイオニアDJの売却交渉に入ったことが日経ビジネスの取材で4月30日、明らかになった。現在はKKRが85%、パイオニアが15%の株式を保有しているが、ともに株を手放す方針とみられる。経営危機に陥ったパイオニアはファンド傘下で再建中。売却が実現すれば、DJ機器事業から完全撤退することになる。

パイオニアDJの機器は世界中のDJから支持が厚い(写真はイメージ:shutterstock)

 KKRとパイオニアは買収者を募る入札を既に始めており、ゴールデンウイーク明けに1次入札の締め切りを迎える。事業会社や投資ファンドなどの入札が予想されており、応札を検討しているファンド関係者によると「最終的な売却金額は600億~700億円程度になるのではないか」という。

 パイオニアDJはディスクジョッキー(DJ)がクラブなどでダンス音楽を演奏する際に使うDJ機器の世界最大手。パイオニアが選択と集中の一環として2015年、DJ機器事業を本体から切り離して子会社化したうえでKKRに590億円で売却していた。

 パイオニアDJの売上高は2018年度で250億円前後、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は60億円弱だったもよう。主力の欧米市場で高いシェアを握っており、業績は堅調だ。今後は新興国での需要拡大も期待されている。主力新製品の投入などで20年度には売上高で300億円弱、EBITDAで60億円台後半を見込んでいるようだ。