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機関投資家連合から潮田洋一郎会長兼CEO(最高経営責任者)、山梨広一COO(最高執行責任者)の解任要求を突き付けられたLIXILグループ。社内取締役の1人で旧INAX社長も務めた川本隆一氏が日経ビジネスのインタビューに応じ、大株主の提案を支持することを明らかにした。さらに、2月25日に会社が公表した瀬戸欣哉氏をCEO職から解任した経緯の調査・検証結果の報告書について、その中立性に疑問を呈したほか、瀬戸氏のCEO復帰が望ましいとの考えを表明した。

機関投資家連合と、旧INAX創業家でLIXILグループ取締役の伊奈啓一郎氏らにより、潮田氏、山梨氏の取締役からの解任を目的とした臨時株主総会の招集請求がなされました。この株主提案に対して、どのような立場をとりますか。

川本隆一・LIXILグループ取締役(以下、川本氏):私は、そもそも瀬戸さんの“解任劇”に反対していました。会社の中ではそれを正したいという、様々な議論があり、私自身、ガバナンス上の問題を感じていました。株主からのガバナンスを健全化させるという提案には、賛同します。

日経ビジネスのインタビューに応えるLIXILグループの川本隆一取締役。川本氏は統合前の中核会社の1つ、旧INAXで社長を務めた。

現任の取締役として、そもそもガバナンスを効かせなければならない立場にあります。そのような立場で株主提案に賛同することは、矛盾しませんか。

川本氏:機関投資家連合に賛同し、共同提案者となっている伊奈さんと同じ思いです。私たちは正論を言ってきたと思いますが、意見の対立があって取締役会を動かすことができず、無力感があります。

会社に対する反乱と受け取られませんか。

川本氏:1人の取締役として、社会的な責任、株主から経営を委嘱されている責任があります。その職務に照らして、取締役としてガバナンスの問題について意見を言ってきましたし、今回の一連の手続きについても、問題があると認識してきました。そのことについて発言をしてきたのですが、取締役会を動かすことができませんでした。

 ガバナンスを健全化するために残された手段は、ガバナンスの根源である株主の方々の意見に賛同することです。大株主たちは、会社のガバナンスを正常化する、極めて正当な手続きをしています。それに賛同することは、会社に弓を引くことには当たらないと思います。あくまでも、会社のことを思っての行動です。