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 HOYAは従業員の9割が海外で、売上高の海外比率が7割を超えるグローバル企業だ。鈴木洋代表執行役最高経営責任者(CEO)は独特の表現で、日本の会社の長所と短所を指摘する。

 日経ビジネス11月4日号の編集長インタビュー「日本の会社は変わらなきゃ」の全文公開の2回目。(第1回から読む)

HOYAは売上高の海外比率が7割を超え、従業員は9割が海外です。日本という市場をどう捉えていますか。

 日本は世界のGDP(国内総生産)の6%程度ですよね。本当にグローバルで商売をやろうとすると、日本をGDPの比率と同じウエートでしか考えられなくなります。メガネレンズの事業では日本の売上高は全体の1割弱まで減ってきました。それなら比率の大きい中国を重視するのは必然だと思います。

 グローバルでやらなければいけないと言っているわけではありません。我々は小さい市場を狙っているので結果的に世界を相手に商売しなければならないわけです。小さな日本市場でやると、水たまりにもならないという話になっちゃうので。

 日本の中でそれなりの市場規模があるところでナンバーワンを目指す発想でも一向に構いません。それは自分のドメインといいますか、市場をどう規定するかの問題だと思いますね。

日本自体はそんなに大きくなるわけではない。

 そうでしょうね。特に成長を考えると。今までの歴史を見ていても、日本の成長率が世界に対して上回っていくというのはちょっと考えにくい状態が続いています。投資先として魅力度が低くなるのは仕方がない。

御社としてはこれからも日本の比率が落ちていくことにならざるを得ない。

 と思いますけどね。

シンガポールに拠点を移し、CEOオフィスもシンガポールに置きました。逆に日本に本社を持っておく意味は何ですか。

 東京証券取引所に上場している以上、日本に登記がないと。海外に登記を移すと大変ですからね。

機能的にはほとんどシンガポールにある状況ですか。

 執行役と言われる人たちはみんなシンガポールにいますね。

4人いらっしゃいますね。

 何でああなったんだろうね。私が行ったらみんなくっついてきたという。くっついてきた割には会話はしないという不思議な関係ですね(笑)。