はんこには様々な種類がある。実印もあれば、三文判などもある。知事が考える残すべき印章は?
長崎氏:三文判などばかばかしい。他人の名前のものを誰でも買える工業製品で、なぜ存在しているのかが分からない。知事として守るべきは実印以上のものと考えている。
昨年、法人登記時の印鑑届け出義務の廃止を巡ってはんこの存在について議論が巻き起こったことは記憶に新しい。立場上、法務大臣にお願いにうかがった経緯はあるものの、個人的にはそういう流れを止めるのはどうなの?と正直思っていた。省略して差し支えないものであれば省略するのが世の中の流れだ。行政手続きは簡素化しなければならないし、実際に会社設立時の障害になっているのであれば取っ払ってしかるべきだ。私が反対しているのは無節操、無思考で押印を廃止する流れだ。これは印章自体の否定になってしまう。
山梨県庁でも現在、押印フローの見直しを検討している。不必要なものは廃止すればいいと考えているし、既にやめたものもある。例えば、条例案の決裁では、はんこを押してさらに自署するのがこれまでの形式。サインすれば済むのだから押印は不要だ。なので、いまはもう省略している。
有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。
※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。
※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。
この記事はシリーズ「インタビュー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?