7月2日に8年間社長を務めた根岸秋男氏からバトンを引き継いだ永島英器・明治安田生命保険社長。人事部長や人事担当役員などを担当してきただけに、課題となっている生保営業職員の処遇改善には思い入れがある。永島氏に明治安田生命が進めている営業職員の評価制度改革について聞いた。

<span class="fontBold">永島英器(ながしま・ひでき)氏</span><br />明治安田生命保険社長。1963年生まれ。東京大学法学部卒業。1986年4月明治生命保険(現・明治安田生命保険)入社。2010年4月静岡支社長。13年4月企画部長。15年4月執行役企画部長。16年4月執行役員人事部長。17年4月常務執行役。21年7月より現職。(写真:陶山勉)
永島英器(ながしま・ひでき)氏
明治安田生命保険社長。1963年生まれ。東京大学法学部卒業。1986年4月明治生命保険(現・明治安田生命保険)入社。2010年4月静岡支社長。13年4月企画部長。15年4月執行役企画部長。16年4月執行役員人事部長。17年4月常務執行役。21年7月より現職。(写真:陶山勉)

保険販売チャネルの多様化や、コロナ禍で対面営業が難しくなるなど、保険営業の現場には逆風が吹いています。明治安田生命の場合、1年間に獲得する保険料の約9割が営業職員経由。今後の営業体制をどう考えていきますか。

永島英器・明治安田生命保険社長(以下、永島氏):営業職員チャネルを基幹チャネルとする方針は変えません。保険ビジネスはやはり、最後は人の力が大事だと思っています。なぜなら人間にはお客様の悲しみや不安を感じ取り、寄り添うことができるからです。機械やAI(人工知能)にはできません。社内でも「人間力が勝負だ」と常に言っています。

 その一方で、デジタルを使いこなせないと勝負の土俵にすら上れない時代であるのも事実。なので、機械に任せられることは機械に任せて、営業員はお客様への説明や、ニーズのくみ取りに集中できるのが理想です。ですが、私は機械やデジタルでする業務と、人間が担う業務を分けたり、ルール化したりするのが好きではありません。

 手続きは全部デジタルでも構わないと考えるお客様がいる一方で、きちんと説明を受けながら記入したいというお客様もいます。その時その時のお客様の希望や思いに応えていくのが重要なので、状況を見ながら営業員がきちんと判断していくというようにしていきたいですね。

今まで以上に営業員のスキル向上が求められるとともに、頑張りに報いられる評価制度の構築が求められます。2022年5月から始まる新制度「次世代型アドバイザー制度」で営業職員の処遇に大きくメスを入れる狙いは何でしょうか。

永島氏:これまでの営業員の給与は主に、基本業務の達成状況によって決まる固定給と、契約の獲得や継続率を反映した「歩合給」の合計によって決まっていました。

 固定給は半年ごと、歩合給は毎月変動するので、処遇が不安定な点が課題でした。新制度では、固定給を1年間固定することにします。具体的には、職位に応じて基本給を設定し、それに前年度の勤務態度や実績の評価を上乗せして決める形にします。歩合給の方は、賞与の回数を現在の2回から4回に増やすことで対応します。これは、成果に対しては賞与を増やして報いようという考えに基づいています。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1050文字 / 全文2098文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「インタビュー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。