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若手行員の「片道出向」も

顧客から銀行の人材を求めるニーズはどの程度なのでしょうか?

坂井:革新的な分野では、取引先から経営管理ができる若手、シニアの需要はものすごくあります。そこに人材を供給し、その後は銀行に戻ってきてもいいし、取引先に行ったきりがあってもいい。行ったきりというのは、シニアだけでなく、若い人も含めてです。

 今までは、(取引先に出向する銀行員の)「中途退社」をタブー視する風潮もありましたが、そうではなく、むしろ、みずほの人的ネットワークを、社外につなげて、そこに対して我々がサポートしていきたいですね。みずほを卒業した後も、みずほで働いたキャリアが生きるという仕組みを作ることが大事だと考えています。

副業については、なお企業側から慎重な声も聞かれます。制度上の課題はありませんか?

坂井:もちろん、銀行業務での守秘義務、利益相反の問題をどうするかは考える必要があります。例えば、IT(情報技術)系の人材であれば、副業で銀行とは違うIT開発をするのは構いませんが、そこで銀行で培ったノウハウを生かした場合、「知財の帰属はどうなるのか?」といった調整が必要になることも考えられます。

人員、店舗削減などの改革の現状は?

坂井:構造改革は、人を減らす、店舗を減らすということについて自然退職、採用調整で賄うという基本方針は変えていません。むしろ、削減という意味ではなく、ビジネスの在り方を変えることが最大のチャレンジ。だから人事制度で、一人ひとりがどのように自己実現していくかということに本人の希望、適性も考慮しながら、我々は向き合っていきます。

 そのための教育、資源は惜しみません。構造改革はそういう風に社内の発想を転換していきたい。人の在り方、働き方から変えていかないと、次世代金融への転換が絵に描いた餅になりかねないと考えています。