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(写真:AFP/アフロ)

 中国の北京で開いた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は28日、香港への統制を強める「香港国家安全法」の制定方針を採択して閉会した。1997年に英国から返還された香港は、50年間は一国二制度として「高度な自治」が保障される約束だが、形骸化が進んでいる。コロナ禍で大規模なデモや集会ができないドサクサにまぎれて、中国本土は香港への統制をじわじわと強めつつある。

 香港の今とこれからをどう見るのか。民主派議員として19年末まで香港の立法会(国会に相当)議員だった区諾軒氏に聞いた。

全人代が香港国家安全法の制定方針を採択しました。

区諾軒
32歳、2015年香港中文大学政治公共行政学科研究修士修了。12~19年に香港の区議会議員。民主派議員として18年の立法会補欠選挙に立候補し当選(区議と兼任)。19年12月、議員資格をはく奪される。19年から今年4月にかけて3回逮捕される。

区諾軒氏(以下、区):具体的な中身はまだ分かりません。中央政府の機関が香港政府に組織を設置して国家安全に関する職責を果たすという点で、香港の言論はますます制限され、自由が奪われていくでしょう。今回の制定方針が香港の議会を経ずに採択されたことにも脅威を感じます。

香港では抗議活動が起こっています。

:既に600人以上が逮捕されています。一昨日は、デモに参加していない人まで逮捕されました。制服を着た中学生も数人逮捕されています。正確な情報は得ていませんが、学校から帰宅途中、たまたまデモの現場を通りかかったところを逮捕され、まだ釈放されていないとか。無理やり誰でも逮捕する今の香港警察は常軌を逸しています。