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 定食チェーンの大戸屋ホールディングス(HD)は5月25日、2023年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を発表した。不採算店12店舗の閉鎖やテークアウト・デリバリー強化などのテコ入れにより、最終年度の連結売上高で20年3月期比17%増の286億円、経常利益9億6000万円(20年3月期は5億6900万円の赤字)を目指す。20年3月期は既存店の不振が響き、上場来初となる最終赤字に転落していた。

 同日には、大戸屋HD株の19.1%を保有する外食大手コロワイドによる株主提案に反対すると正式表明した。コロワイドは大戸屋HDを買収するため、6月の定時株主総会に向けて、買収に反対の姿勢を見せている大戸屋HDの現経営陣の刷新を求める株主提案をしている。日経ビジネスのインタビューに応じた大戸屋HDの窪田健一社長は「コロワイドのやり方は不誠実だ」と対決姿勢を示した。一問一答は以下の通り。

大戸屋の業績は2016年3月期から既存店売上高の前年割れが続いています。中計の策定はやや遅かったのではないでしょうか。

窪田健一大戸屋HD社長:確かに20年3月期までの業績不振の責任は私にあります。お客様のことを無視していたわけではないのですが、去年までは内向きかつ自己都合の改革、社内優先の改革になってしまっていました。それが大きな反省点です。ただこの2年間で社内は筋肉質な組織に生まれ変わり、改革への土台はできました。

「一連のプロセスに同意できない」と話す大戸屋HDの窪田健一社長(写真:的野弘路)

中期計画でも店内調理を死守するという姿勢を打ち出しました。最近では冷凍食品でもセントラルキッチンでもおいしい料理は増えています。なぜそこまで店内にこだわるのでしょうか。コロワイドは大戸屋がグループに入れば、コロワイドのセントラルキッチンを活用してコストを削減できるとアピールしています。

窪田氏:店内調理を絶対に変えるつもりはありません。手作りのおいしさには必ず違いがあります。例えば幼少期に食べた母親の料理って作り置きで冷めたものでもおいしいでしょう。手作りだとお弁当にして冷めてもおいしいのです。手作りのおいしさを提供することが我々の役目です。

今回、コロワイドの株主提案に反対を表明した理由を教えてください。