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高齢者が自動車のアクセルとブレーキを踏み間違えて起こす事故が相次いでいる。高齢化が進む日本は今後、認知症患者が増加するだけでなく、認知症でなくても判断力が低下する人が増える。運転に支障を来す人が多くなるなか、どう対策を取ればいいのか。高齢者や認知症患者の自動車運転を研究している高知大学医学部神経精神科講師の上村直人氏に聞いた。

高齢者や認知症患者の自動車運転について研究し始めたきっかけは何だったのですか。

上村直人氏:1993年に精神科の医師になり、99年から高知大学の大学病院で勤務を始めました。診療を通じて高齢者の認知機能が低下していく実態を見てきましたが、最初はまさか認知症患者が運転免許を持っているとは思いもしませんでした。認知症と診断されていた自分の患者がある日、ゴールドカードの免許をみせてくれたのです。それ以来、どうしてそういうことになるのだろうと疑問に思っていました。2009年には認知症高齢者の運転と権利擁護に関する厚生労働省の研究班に参加させてもらう機会を得ました。

上村直人(かみむらなおと)
高知大学医学部神経精神科講師。1997年高知医科大学大学院博士課程修了。専門は精神医学、老年精神医学。日本認知症学会代議員も務める。