「もっと大きな内容になると思っていたが……」

 11月26日、NTTドコモとアマゾンジャパン(東京・目黒)が東京都内で開催した記者会見。会場に集まった報道陣からため息が漏れた。

 両社がこの日発表したのは、ドコモの顧客がアマゾンの有料会員制サービス「Amazonプライム」を1年間無料で使える特典サービス。ドコモが6月に導入した新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」の契約者が適用の対象で、12月1日から提供を始める。

新たな協業策を発表したNTTドコモの吉沢和弘社長(左)とアマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長

 「アマゾンと当社はこれまでも協業関係を深めてきたが、今回は一段と踏み込んだ」

 ドコモの吉沢和弘社長は会見でこう強調した。確かに両社は今、EC(電子商取引)や決済の分野で急接近している。例えば2018年12月にはNTTドコモの決済サービスがアマゾンに対応。アマゾンの通販サイトで買い物をしたドコモの顧客に、ドコモの「dポイント」を大量につけるキャンペーンをたびたび開催するなど、大盤振る舞いも目立つ。

 そんな過去の施策に比べ、いささか控えめに見える今回の協業内容。にもかかわらずドコモの吉沢社長とアマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は壇上でがっちり握手してみせた。携帯電話とネット通販の最大手同士が蜜月ぶりをアピールしたところに今回の意義がある。

 背景にあるのはドコモを取り巻く競争環境の変化だ。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1063文字 / 全文1626文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「1分解説」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。