コロナ禍や大学入試制度の混乱に揺れる高校3年生。「入試制度の混乱にコロナ禍も 振り回される高校3年生」では、高3の5割以上を占める大学受験生の動向に焦点を当てた。一方で、就職を希望する2割弱の生徒たちの悩みも深まっている。就職先の多くを占める製造業やサービス業が苦しんでおり、足元の求人倍率が大きく低下。地域間の格差も顕著になり始めた。「応募できるのは1人1社」という慣例も高校生の足を引っ張る。

ジンジブ(東京・港)が今夏に実施した合同企業説明会の様子。大学生にとっては当たり前の行事だが、高校生の就活は学校あっせんが中心で、こうした場があること自体、知らない学生も多い
ジンジブ(東京・港)が今夏に実施した合同企業説明会の様子。大学生にとっては当たり前の行事だが、高校生の就活は学校あっせんが中心で、こうした場があること自体、知らない学生も多い

 「今年は高校の先生も生徒も皆悩んでいるという印象」。こう話すのは高卒採用を支援しているジンジブ(東京・港)の佐々木満秀社長だ。近年、高卒採用は大卒採用を超える売り手市場だった。厚生労働省によると2020年春の高卒予定者に対する求人倍率は19年7月末時点で2.52倍。リクルートワークス研究所によると、20年卒の大卒求人倍率は1.83倍だ。単純比較はできないが、高卒市場の方がより需給が逼迫していたと言えるだろう。

 ただ、コロナ禍で企業は採用を絞り始めた。リクルートワークス研究所の調査では21年卒の大卒求人倍率は6月時点で1.53倍に下がった(「迫る新卒採用ニューノーマル、企業も学生も悩む」参照)。求人総数が前年に比べ15%減少したことが要因だ。高卒の求人倍率の減少幅はさらに大きく、7月末時点で2.08倍となった。倍率としてはまだ大卒よりも高いが、前年同期に比べた求人数の減少幅は24.3%と、大卒以上に厳しい状況だ。

 コロナ禍で地域間の格差も如実に表れ始めた。

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