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 シャープは11月15日、水を使わずに自動調理する電気鍋「ヘルシオ ホットクック」の新商品として容量が1リットルの小型品を発表した。市場想定価格は4万5000円前後で、11月28日に発売する。ファミリー世帯向けの現行機から小型化し、「おひとり様」などを軸に1~2人世帯に売り込む。ネットに接続する「IoT家電」としての普及を目指す。

シャープが発表した「ヘルシオ ホットクック」の新商品

 「まじめにホットクックを新たな必需品にしたいと考えている」。登壇したSmart Appliances & Solutions事業本部の平岡哲哉部長は、小型品の投入による販売拡大に意欲を見せた。

 ホットクックは食材に含まれる水分を使って調理できる電気無水鍋。自動で食材をかき混ぜる機能があり、食材を入れてメニューを選ぶだけで料理ができあがる。ネットにつながる「IoT」機能も備えており、調理メニューはネット経由でダウンロードして追加可能だ。メニューに応じて食材をネットで注文もできる。

 「驚くほどの簡単さと(無水調理による)おいしさが評価されてきた」。平岡部長がこう話す通り、15年の発売以降、販売は好調に推移。これまで容量が2.4リットルと1.6リットルのファミリー世帯向け商品を展開してきたが、今年9月には累計販売台数で20万台を達成したという。

 今回、ユーザーからの要望に応えて小型品を開発した。「現行商品でもひとり暮らしや夫婦2人暮らしの1~2人世帯ユーザーが3割を超えていた」と平岡部長は明かす。かき混ぜるかくはん部品とモーターを小型化することで、現行の1.6リットル品に比べて設置幅を約40%削減したという。付属のトレ―を使い、2種類のメニューを同時に調理する機能も追加した。

2種類のメニューを同時に作れる

 シャープは今回の小型品を含め、19年度にホットクックで約10万台の販売を計画。「23年には累計販売台数で100万台を達成したい」と平岡部長は意気込む。

 もっとも、自動調理鍋の市場ではティファールやパナソニック、象印マホービンなどライバルも続々と新商品を投入している。新興企業では2万円を切る低価格品もある。こうした状況に対して、シャープの平岡部長は、「他社は電気圧力鍋。我々は時短を目指しているわけではなく、必ずしも競合するとは考えていない」と語る。

 シャープは人工知能(AI)とIoTを組み合わせた「AIoT」を成長戦略の軸に据えている。ホットクックの現在のネット接続率は「6割」(平岡部長)といい、白物家電としての接続率は高いといえる。レシピに応じた食材の宅配など、IoT家電で「脱売り切り」を志向するシャープにとって、どこまでホットクックを「必需品」にできるかが重要になりそうだ。

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