「ケンタッキーフライドチキン」を運営する日本KFCホールディングスは11月13日、2019年4~9月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比8.5%増の380億5200万円、営業利益は24億6600万円と前年同期比で5倍以上となった。直営店とフランチャイズ(FC)店の売り上げを合計した「チェーンセールス」は2000年以降で過去最高の613億円となった。

 「昨年の第1四半期まで深い谷にいたことを考えれば著しい回復だ」。金原俊一郎専務は会見で「復活」を強調した。同社は18年3月期の連結決算で、営業利益が前の期に比べ81.4%減の4億7700万円となり、既存店売上高も17年10月から18年6月まで前年割れが続くなど低迷していた。

 復活に大きく寄与したのが、価格が500円の「ケンタランチ」だ。それまでの「クリスマスなどに、大人数で食べるもの」「味は良いが値段が高い」というイメージを覆そうと、18年7月~9月に期間限定で販売された。好評だったことから、その後、定期的に期間限定メニューとして売られるようになった。これが客数増に貢献した。

客数増に貢献した500円の「ケンタランチ」
客数増に貢献した500円の「ケンタランチ」

 その後も「お得感」を前面に出した新商品を投入。既存店売上高は今年10月まで11カ月連続で前年同月を超えている。客単価については、18年7月以降、前年同月を割り込んでいる月もあり、客数の増加が売り上げ増につながっていることがうかがえる。低価格の500円ランチで「来店の日常化」を狙う戦略が成功していると言える。

 KFCは10月の消費増税前に外食業界ではいち早く軽減税率への対応を打ち出した。オリジナルチキンの価格を据え置く方針を明らかにして、消費者に「分かりやすさ」をアピールした。もともと持ち帰り客が7割とテークアウトの比率が大きいこともあり、増税に加え台風の上陸があった10月も既存店売上高は前年同月比8.3%増と好調が続いている。

 4~9月期連結決算の営業利益、経常利益、純利益は期初に公表した通期予想の金額を既に超えている。しかし、KFCは業績予想を据え置いた。心配の種はクリスマス商戦だ。

 KFCは12月のクリスマス商戦での売り上げが特に大きい。同社の19年3月期の既存店の月次売上高の平均は885万5000円だったが、12月は1428万4000円と平均の1.6倍になる。過去5年の数値を見てもこの差に変わりはない。18年は12月23日、24日が連休だったこともあり、21~25日の店頭売上高は69億円と年間売上高の約6%を5日間でたたき出している。

 だが今年は天皇の譲位により、12月23日が30年ぶりに祝日でなくなった。24日、25日も平日だ。「業績修正しないことについて『下期がマイナスなのか』という声もあるが、まずはクリスマスを乗り越えなければ」(金原専務)と気を引き締めている。

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