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ダイハツ工業は独自の通信サービス「ダイハツコネクト」にながら運転を防ぐ機能を導入

 運転中に携帯電話を操作する「ながら運転」を厳罰化する改正道路交通法が12月1日に施行される。スマートフォンの画面を注視したり、手に持って通話したりすると、普通車ではこれまでの6000円の反則金が1万8000円となる。交通事故といった危険に結びつくと、即刻、免許停止処分を受けることとなる。

 ただ、配送業者が配達先の情報を確認するなど、運転席でスマホを操作してしまいがちなケースもあるのが現実。次の地点に移動する際、カーナビに目的地を入力するより、スマホの地図アプリを使った方が簡単だと感じるドライバーも少なくない。そのため法人向けの需要をターゲットに、ながらスマホの防止を目的とした新たなサービスも生まれている。

 三井住友海上が配送業者などの企業向けに開発したのが、運転時にスマホの操作を停止するアプリだ。保険の契約者向けに12月から無料で提供する。使用する車に専用の機器を設置するとスマホの専用アプリが起動。それを機器のセンサーが検知すると、アプリがスマホをロックする。運転中は着信が不可能となるなど、スマホの操作ができなくなる。「免停など処分が厳しくなったことで、企業からの引き合いは強い」(同社)という。ながらスマホが原因となる交通事故を未然に防ぎ、保険料の支払いを抑える狙いもある。

 ダイハツ工業は11月に発売した新型車「ロッキー」からオプションで搭載を始めた独自の通信サービス「ダイハツコネクト」に、スマホの地図アプリとカーナビを接続した場合、スマホの画面をロックし操作できないようにする機能を導入した。カーナビの画面でスマホの地図アプリを使えるようにし、安全性とドライバーの利便性を両立させる考えだ。

 警察庁によれば携帯電話の使用に関連した交通事故の件数は2018年に2790件で、08年の1299件から2倍以上に増えた。携帯電話の使用の有無で死亡事故の比率は約2.1倍の差があるという。事故自体を減らすといった社会的な意義を果たすのに加え、配送業者などの顧客をつなぎ留めるためにも、「ながらスマホ」対策のサービスや新たな機器の開発競争は活発になりそうだ。

 ちなみに「ながら」の厳罰化は運転中のカーナビの注視や操作も含まれる。新たなサービスでスマホがロックされていても、運転中は常に前方・周囲への注意が必要なことは変わらない。

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