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 天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列の儀」が10日、東京都内の皇居周辺で執り行われた。晴天に恵まれたパレードで、天皇皇后両陛下はオープンカーに乗って皇居から赤坂御所までの道のりを進まれた。

 今回使われたオープンカーは宮内庁がトヨタ自動車に特注した「センチュリー」の改造車だ。内閣府皇位継承式典事務局によると、「天皇皇后両陛下のお姿が沿道などから見えやすくするため、御料車を参考に後部座席の背もたれの角度を25度に固定する調整をした」という。

 

 車両のサイズは全長534センチ、全幅193センチと天皇皇后両陛下のご成婚の際に使用された英ロールス・ロイスの「ロールス・ロイス コーニッシュⅢ」より一回り大きい。内閣府が自動車メーカーに提案し、最終的にセンチュリーが選ばれた。センチュリーのメーカー希望小売価格は約1996万円からだが、内閣府では8000万円の予算を上限として改造した。

 センチュリーは鳳凰(ほうおう)のエンブレムが特徴的なショーファーカー(専属の運転手がいるオーナー向けの車)だ。初代は1967年に誕生した。現在のモデルは18年6月にフルモデルチェンジした3代目にあたる。

 トヨタ自動車東日本の東富士工場で生産されているが、最高級車だけに月販の目標は50台。熟練の技術者によって1台ずつ手作業で作られている「匠」の製品だ。

 例えば、販売されているセンチュリーのフロントグリルには七宝の文様が彫り込まれているほか、車内の木目パネルは塗料を丁寧に塗り込んでいる。外観部分の黒い塗装も何重にも塗ることで、つやのある黒に仕上げてある。

 即位を祝うパレードでの大役を務めたセンチュリーの改造車については、今後、一般公開も予定されている。SNS(交流サイト)のインスタグラムで「即位パレード」と検索すると、天皇皇后両陛下の笑顔の写真が目立つ。特別仕様のオープンカーの存在が、沿道の多くの人が天皇皇后両陛下の笑顔をとらえる一助となったと言えそうだ。

   
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