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焼失前の首里城(写真:アフロ)

 火災によって正殿などが全焼した那覇市の首里城の再建に向けた支援の輪が広がっている。

 那覇市がふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を通じて集めた首里城再建支援プロジェクトへの寄付額が11月5日、3億円に達した。1日の開設から5日目で目標額(1億円)の3倍以上という「異例のペース」(サイト運営者のトラストバンク広報)で、全国から善意が集まっている。

 既に支援者は2万人を超えており、「一日も早く首里城が元の姿をとりもどせますように!」など多くのメッセージが集まっている。

 また、コンピューターエンジニアなどの有志が、首里城の映像を集めて3Dデジタル画像を作成し、復元に役立ててもらおうというプロジェクトも11月3日から本格始動している。「みんなの首里城デジタル復元プロジェクト」だ(プロジェクトのサイトはこちら)。コンピューターの画像処理技術を応用し、写真、ビデオから首里城を3D画像で再現するというものだ。

 既にネット上に公開されている画像データを使って一部を復元しているが、プロジェクトでは「みなさんのデータで復元された3Dモデルは、きっと多くの方を勇気づけ、長く人の心に残る」「もう少し沢山の視点の写真やビデオがあれば、もっと綺麗な3Dモデルを作ることができます」「お持ちの写真、ビデオ、思い出を、私たちに共有してください」と呼びかけている。

 ネットやコンピューターなど現代技術を活用してよりリアルな首里城映像を作り出すことができるのは、IT時代だからこそ。支援の選択の幅を広げられる利点もある。

 このように、往時の琉球王朝文化を今に伝える「沖縄のシンボル」として、多くの人が再建を望んでいる首里城だが、今回火災に遭ったのは太平洋戦争の戦火で焼失していたのを1992年に復元したものだ。そして今後、再建を進めるうえで、忘れてはならない功績を残した人物がいた。

 鎌倉芳太郎氏。戦前の貴重な沖縄文化を記録した研究者だ。