「我々はピンチに強い会社。ピンチをチャンスにする」と言う日本電産の永守重信会長CEO(最高経営責任者)(写真:共同通信)
「我々はピンチに強い会社。ピンチをチャンスにする」と言う日本電産の永守重信会長CEO(最高経営責任者)(写真:共同通信)

 永守流の「負けない経営」が当たった決算だった。

 日本電産は10月26日、2020年4~9月期決算を発表した。売上高は7517億9400万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は691億8000万円(同12%増)の2桁増益となった。21年3月通期も従来予想を売上高で500億円、営業利益は150億円上方修正し、それぞれ前期比1%増の1兆5500億円、同29%増の1400億円と増収増益を見込む。米中貿易摩擦の影響を受けた昨年第4四半期(今年1~3月期)、新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が沈滞した今第1四半期(4~6月期)の業績停滞を一気に突破した格好だ。

 業績回復の柱は、電気自動車(EV)向けの駆動モーターとそのシステムなど車載事業、そしてデータセンターのハードディスク用や、ノートパソコン向けのモーター、ファンなど。

 永守重信・会長CEO(最高経営責任者)は「自動車市場は(コロナ禍の発生当初と比べると)ずいぶん落ち着いた。(需要が)戻るものは戻る。だが、マーケットは変わった。売れないものがある一方で新市場もある。今後はEVが増え、ガソリン車との比率が変わるだろう」とEV分野には特に自信をのぞかせた。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1724文字 / 全文2249文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「1分解説」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。