(写真:Lee Jae-Won/アフロ)
(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

 韓国大法院(最高裁判所)が10月17日、韓国ロッテグループ会長・重光昭夫氏を被告とする贈賄事件についてニ審判決を支持、懲役2年6月・執行猶予4年が確定した。免税店の運営権を巡って、朴槿恵(パク・クネ)前韓国大統領に贈賄したことが訴因だった。韓国ロッテグループは「国家と社会に寄与し信頼される企業になるよう努力する」とメディア向けにコメントを発表した。

 これにより、贈賄や背任を巡る韓国ロッテの裁判は終了し、重光昭夫氏が身柄を拘束される不安がなくなった。同氏は今後、系列会社の再編や投資を急ピッチで進めるとみられる。注目は、同社に厳しい韓国世論への対応だ。

 2015年に起きたお家騒動を契機に、韓国ロッテが上げる利益を日本のロッテホールディングスが吸い上げる構造が明るみに出て、「ロッテは韓国企業ではなかった」と大々的に報道された。重光昭夫氏は「ロッテは韓国企業。売上高の95%を韓国で上げている」と火消しに走ったが、「韓国で得た利益を日本に還流する企業だ」としてますます批判的な目で見られるようになった。

 日本政府が7月、韓国向け輸出に対する規制を厳格化したことに抗議すべく始まった日本製品不買運動もロッテに影響を与えている。韓国ロッテの系列会社はユニクロや無印良品、アサヒビールなどと合弁会社を立ち上げて、日本ブランドの製品を輸入販売している。SNSでは「ロッテは日本企業」という書き込みが後を絶たない。10月16日付のキョンヒャン新聞は、日本製品不買運動による韓国ロッテの損失は1兆ウォン(約900億円)を上回る見込みと報道した。

 韓国ロッテグループがこれから最も力を入れるとみられるのが、同グループの中核をなすホテルロッテの上場だ。同社を韓国株式市場で上場し、日本のロッテホールディングス系列会社が保有する持ち分を50%以下にすることで、韓国世論の批判を軽減するもくろみとみられる。現在は全株式の約99%をロッテホールディングスとその関連会社が保有している。

 韓国の証券業界は、その後の展開を次のように見込む。ホテルロッテを上場した後、同じく韓国ロッテグループの中核を成すロッテ持ち株会社と統合し、新たな韓国ロッテグループ持ち株会社を設立。「ロッテは韓国企業である」ことをさらにアピールし、経営の安定を図るだろう。

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12/15ウェビナー開催、「外食を救うのは誰か」第1回――すかいらーく創業者の横川氏が登壇

 新型コロナウイルスの感染拡大から3年目となり、外食店に客足が戻りつつあります。一方、大手チェーンが相次ぎ店舗閉鎖を決定するなど、外食産業の苦境に終わりは見えません。どうすれば活気を取り戻せるのか、幅広い取材を通じて課題を解剖したのが、書籍『外食を救うのは誰か』です。
 日経ビジネスLIVEでは書籍発行に連動したウェビナーシリーズを開催します。第1回目は12月15日(木)19:00~20:00、「『安売りが外食苦境の根源だ』ファミレスをつくった男が激白」がテーマです。講師として登壇するのは1970年にファミリーレストラン「すかいらーく」1号店を開業した横川竟氏と、外食経営雑誌『フードビズ』の神山泉主幹です。書籍を執筆した記者の鷲尾龍一がモデレーターとなり、視聴者の皆様からの質問もお受けします。ぜひ、議論にご参加ください。

■日程:12月15日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「安売りが外食苦境の根源だ」ファミレスをつくった男が激白
■講師:横川竟氏(すかいらーく創業者、高倉町珈琲会長)、神山泉氏(外食経営雑誌『フードビズ』主幹)
■モデレーター:鷲尾龍一(日経ビジネス記者)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。有料会員以外は3300円(税込み)となります。
※第2回は詳細が決まり次第ご案内します。

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