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 新型コロナウイルス感染症の流行が長期化し、地域経済への影響が広がる中、「トラベル」「イート」と続々と行われてきた政府の消費喚起策「Go To キャンペーン」事業。今後、新たに音楽コンサートや映画チケットの割引を支援する「Go To イベント」や、地域商店街の催しを補助する「Go To 商店街」を展開予定だ。それぞれの概要を解説する。

 まず「Go to イベント」について。

1:支援内容は?

 イベントのチケット料金を補助することで消費者の需要を喚起し、新型コロナによって痛手を受けたエンタメ業界の支援を図る。消費者は事業者の方針によって、2つの方法で支払額の2割相当の割引を受けることが可能だ。1つは事業者がチケットを2割引きで販売する方法。もう1つはチケットを購入し、その後その価格の2割相当のクーポンやポイントを獲得する方法だ。2割相当のクーポンなどはチケット販売事業者(イベント主催者がチケットを直接消費者に売っている場合はイベント主催者がチケット販売事業者になり得る)経由で付与される見込み。

2:支援対象となるイベントは。

 以下のようなイベントが対象として想定されている。

・音楽コンサート
・美術館や博物館
・展示会
・遊園地
・映画館
・スポーツの試合観戦
・スポーツイベント(マラソンなど)
・オンライン配信の無観客ライブ

3:いつから始まる?

 経済産業省によると、10月中旬に登録事業者の公募要領を公開する計画。その後、審査が通った事業者から対象チケットを販売していく。審査期間や販売開始時期については「不備がどの程度あるのかなど分からない点もあるので、現時点でははっきりとは言えない」としている。8月下旬から開始して6カ月間の実施が想定されていたため、当初方針から大幅な後ろ倒しになっている。

4:GoToイートのような抜け穴は?

 「Go To イート」ではグルメサイト経由でオンライン予約をすれば、飲食代の多寡にかかわらず、昼食だと500円、夕食だと1000円分のポイントが与えられた。そのため、付与されるポイント以下の安価な商品を1品だけ頼み、その差額でもうける消費者が現れ、その手法はインターネット上では「錬金術」として話題になった。一方「Go To イベント」は補助されるのが販売価格の2割相当と決まっているため、「Go To イート」のような抜け穴はなさそうだ。経産省も「8割は少なくとも負担してもらうことになる仕組みになっているので、『Go to イート事業』とは性質が異なる」としている。

5:どのように運営されるのか?

 経産省はこの事業を委託する事務局を募集し、16件の提案から博報堂を選定した。委託費用は168億円。経産省によると「総額コストの低さや危機管理ソリューションで評価した」。