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 10月1日の消費増税を前に、外食各社が対応を急いでいる。店舗内での飲食は10%へと税率が引き上げられるのに対し、コンビニエンスストアで弁当を買って持ち帰れば軽減税率が適用されて8%の税率で済む。そのため、消費者が外食を避けるのではと見られている。

 大手外食チェーンは主要商品の税込み価格を据え置くなどの対応を打ち出している。それに加えて、独自の施策も実施して、顧客を自社の店舗に引き留めようとしている。企業の動きは大きく分けて2つ。「新メニューの投入」と「期間限定値引きや独自のポイント還元」だ。

 

 まず新メニューの発表で先手を打ったのが、長崎ちゃんぽん専門店のリンガーハットだ。同社は8月、平日に販売するランチメニューの価格とラインアップを一新した。目玉商品は「薄皮ぎょうざ7個定食」。リンガーハットでは700円前後のメニューが多い中、税抜価格370円という異例とも言える低価格商品を投入した。

 同社はメニューで「国産野菜100%」を掲げるなど「価格」よりも「質」を売りにしてきた。しかし、増税を控え「『高いメニューだけではない』というお手頃感をアピールしたかった」(同社広報担当者)。

 日本マクドナルドは単品200円の「おてごろマック」メニューに「スパイシーチキンバーガー(スパチキ)」を追加する。同社は10月以降も看板商品の「ビッグマック」など7割の品目で店内飲食の税込み価格を据え置くが、「100円マック」として人気を博していた「ハンバーガー」と「チキンクリスプ」については税込み価格を10円値上げして110円となる。

 「マクドナルド」の既存店売上高は8月まで45カ月連続で前年同月比を上回っている。ただ、消費増税に合わせて100円マックのハンバーガーとチキンクリスプを値上げすることで、一部の価格に敏感な顧客が離れることも考えられる。200円の「おてごろマック」に新商品を加えることで、客離れを抑える狙いがあるとみられる。