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マツダは新型車「CX-30」を発売する(左からマツダの丸本明社長、佐賀尚人開発主査)

 マツダは9月20日、新型クロスオーバーSUV(多目的スポーツ車)「CX-30」の予約受注を開始すると発表した。10月下旬から順次発売し、価格は239万2500円から。CX-30は小型型SUV。立体駐車場などでも止めやすいよう全幅179.5センチと小ぶりな車体としたが、車内空間を広く感じられるようにこだわった。プラットフォームなどを見直した「新世代商品群」の中でも、5月末に販売した小型車「MAZDA3」に続く2番目にあたる。

 同日開いた記者会見で丸本明社長は「世界市場はSUVにシフトしつつあり、CX-30はブランドをけん引する極めて重要な商品の一つ」とし、「(マツダの既存車種と)CX-30が食い合うというより、成長を促す役割のほうが大きい」と述べた。

 今回のCX-30は、マツダのSUVの中でも若者をターゲットとした「CX-3」とファミリー層向けの「CX-5」の間に位置する。開発主査の佐賀尚人氏は「マツダのラインアップは完璧になった」と自信を見せる。

 CX-30が競合するのはホンダの「VEZEL(ヴェゼル)」やトヨタ自動車の「C-HR」。いずれも19年1~6月に3万台以上を販売するなど、小型SUVは国内市場でも活性化しているカテゴリーの1つ。CX-30の月間販売目標は2500台で、この市場に攻め込み存在感を高めたい考えだ。

 マツダブランド内で買い替えを促す「守り」の意味も大きい。これまで販売店ではCX-5を薦めても、車体が少し大きいと感じた若いファミリーなどが他社に流れてしまうこともあったという。「ライフスタイルの変化にあった車種が見つからないと、買い替える際に他社へ乗り換えられてしまう」(マツダ)ため、きめ細やかに車種を取り揃える必要がある。そのための重要なパーツがCX-30というわけだ。

 ただ、マツダの世界シェアは数%。やみくもに車種を広げれば開発の負担になる。佐賀氏はその点について、「MAZDA3と同じ構造を用いているため負担になることはない」と説明する。MAZDA3とCX-30はプラットフォームだけでなく技術や部品を共有化している。MAZDA3の開発段階からSUVへの展開も視野に入っており、「極端に言うと、MAZDA3の上物を入れ替えて作っていることになる」(マツダ)

 足元では米国でMAZDA3の販売が伸び悩んでいる。主戦場となりつつあるSUV市場の「攻守の要」ともいえるCX-30が期待通り売れるかどうか。マツダの踏ん張りどころは続く。

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