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 独フォルクスワーゲン(VW)にとって歴史的な意味合いを持つ日となった。同社は9日、フランクフルトモーターショーの前夜イベントで新型電気自動車(EV)「ID.3」を発表した。電池容量が3タイプあり、満充電でそれぞれ330km、420km、550kmを走行できる。最も航続距離が少ないグレードの価格は3万ユーロ(約360万円)未満に抑えた。

 ヘルベルト・ディース社長はイベントで、「新しいピープルズカーだ」と宣言し、戦略的な大衆車であることを強調した。車名の「3」は、同社の象徴となった革新的なモデルである1代目の「ビートル」、2代目の「ゴルフ」に続く3代目になるという意味で、期待の大きさが分かる。クルマ需要のど真ん中を狙う乾坤一擲(けんこんいってき)のEVだ。

フランクフルトモーターショーでヘルベルト・ディース社長は、新型EV「ID.3」をお披露目した。11月から量産を始める

 ID.3の開発が始まったのは、同社のディーゼル車の排ガス不正が発覚した4年前。従来の車種をEV向けに改良するのではなく、イチから車台を作り上げ、全く新しいEVとして仕上げた。