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 「月間8100万人の利用者、資産形成世代が70%を占めるLINEと一緒であれば、日本の金融の未来を変えていけるのではないかと確信している」

野村ホールディングスの池田肇氏は会見で「LINEのスピード感を評価した」と語った

 野村ホールディングス(野村HD)執行役員未来共創カンパニー長兼ブランド戦略共管の池田肇氏は8月20日、LINE証券のサービス開始に合わせて開かれた記者会見でこう訴えた。LINE証券はLINEの金融事業子会社であるLINE Financialと野村HDが共同で設立した、スマートフォンでの取引に特化した証券会社だ。

 20日に開始したサービスは対象を投資の初心者に絞ったのが特徴だ。ヤフーやパナソニック、楽天、メルカリなどLINE証券が独自に選んだ国内有名企業100社の株式、および国内ETF(上場投資信託)9種類を1株・1口単位で購入できるほか、即時注文・即時約定取引を平日21時までと長めに設定。LINEアプリを立ち上げてから合計6回のタップで購入が完了するなど、UX(ユーザー体験)に工夫を凝らした。

 ジョインベスト証券を立ち上げ、後に統合するなど、デジタル対応で後手に回ってきた野村証券にとって、LINE証券は起死回生の一手。「(これまでの失敗は)対面が非常に強い会社のため補完的な位置づけでデジタル対応をしてきたことが原因。今回はスマートフォンで完結しており、従来とは異なる」(池田氏)と鼻息が荒い。

まずはAndroidスマートフォンからサービスを始め、iPhone向けには後日配信する

 だが、LINE証券がうまく離陸するかどうかは不透明だ。LINEとの機能連携、マイナンバー登録、既存サービスとの差異化という「3つの壁」がLINE証券には立ちはだかっているからだ。