元ソニー副社長で、家庭用ゲーム機「プレイステーション」の生みの親で知られる久夛良木健氏が率いるAI(人工知能)スタートアップの戦略の一端が明らかになってきた。

 AI開発を手掛けるアセントロボティクス(東京・渋谷)は7月下旬、アーム型ロボットを使った複数のピッキングシステムを披露した。物流や製造現場に向けたもので、いずれも同社が開発するAIソフトウエアを搭載する。「物流や製造現場を中心に攻勢をかけていく」と久夛良木氏は意気込む。

アセントロボティクスの久夛良木健CEO
アセントロボティクスの久夛良木健CEO

 2016年創業のアセントロボティクスは、自動運転向けのAIで注目を集めていたスタートアップだ。2020年8月にこれまで社外取締役だった久夛良木氏がCEO(最高経営責任者)に就任。新型コロナウイルス禍で生活が一変する中、自動運転の開発をいったんストップし、需要増と人手不足でひっ迫する物流や製造現場向けのAIにシフトする方針を打ち出していた
(参照記事:「プレステの父」久夛良木氏、新興AIトップ就任で目指す世界)。

 開発したAIソフトウエアは、対象となるモノをカメラで認識して、つかみ方を判断、最終的に定められた位置にモノを移動させる制御を担う。CAD(コンピューターによる設計)データなどをベースに部品の重なりなど数万パターンを学習する。会場では、複数の日用品から必要な商品をピッキングして配達用の段ボールに梱包するデモや、リンゴやミカンを見分けて専用トレイに陳列するデモ、ばら積みされた部品をピックアップして並べるデモなどが披露された。

複数の日用品から必要な商品をピッキングして配達用の段ボールに梱包するデモ
複数の日用品から必要な商品をピッキングして配達用の段ボールに梱包するデモ

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