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 ソニーが7月30日に発表した2019年4~6月期の連結業績は、本業のもうけを示す営業利益が2309億円と前年同期比で18%増えた。半導体事業でスマートフォン向けのイメージセンサーが好調だったほか、課題のスマホ事業が四半期ベースで黒字に転じたことが寄与した。

2019年4~6月期の連結決算を説明する、ソニーの十時裕樹CFO(最高財務責任者)

 「営業利益は第1四半期として過去最高の実績となった」。同日の決算会見に登壇したソニーの十時裕樹CFO(最高財務責任者)は好業績を説明しながらも、その表情は厳しいままだった。

 好業績のけん引役は主力の半導体事業だ。イメージセンサーがスマホの中高級機種向けに好調だったほか、スマホ1台に搭載されるカメラの数が増えたことなどが寄与した。「自社工場はフル稼働の状況だ」と十時CFOは話す。

 一方で、業績の足を引っ張ったのがゲーム事業とエレクトロニクス事業だ。両事業の19年4~6月期はともに減収減益となり、20年3月期通期の連結売上高見通しを下方修正する要因となった。

 ゲーム事業では、据え置き型ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」が、「次世代機の情報を示したことで想定よりも弱かった」(十時CFO)。PS4の通期の販売台数目標を1500万台と、従来から100万台引き下げた。

 テレビやカメラ、スマホからなるエレクトロニクス事業も販売が振るわない。テレビの販売は昨年のサッカーワールドカップの反動減に加え、「ライバルとの価格競争が激化している」と十時CFOは話す。通期の販売台数目標は1050万台と従来から50万台下方修正した。

 スマホ事業は19年4~6月期の営業損益は10億円の黒字(前年同期は108億円の赤字)に転じたが、オペレーション費用の削減が寄与した格好。通期の販売台数見通しは400万台と従来から100万台引き下げた。「海外の中価格帯モデルの販売が計画通りに進んでいない。また、日本では10月以降の端末代と通信料金の分離が取り沙汰される中、顧客であるキャリアが慎重になっている」と十時CFOは説明する。

 もっとも、20年3月期通期の売上高見通しを8兆6000億円と従来から2000億円下方修正しながらも、営業利益見通し(8100億円)は据え置いた。「無理して拡販はせず、確実に収益を上げていく」と十時CFOは語る。かつてのような派手さはないが、リスクを最小限に抑えてしっかり稼ぐ。そんなソニーの決意が見て取れる。

    
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