所属タレントが反社会勢力のパーティーで会社を通さない「闇営業」をしていた問題で、吉本興業の岡本昭彦社長が22日、記者会見した。

(写真:中山 博敬)
(写真:中山 博敬)

 岡本社長はタレントの宮迫博之さんとの契約解消を撤回することなどを発表。共同確認書をタレントと交わし、反社会勢力との関係に注意することなどのコンプライアンス強化策を述べた。

 ただ、5時間以上に及ぶ長時間の会見にもかかわらず、SNS上では「ますます信用できない」などの声が。タレントからも「芸人を守ってくれているように思えない」といった不満が噴出した。専門家からは岡本社長自身が問題をきちんと認識できていないことが見えてしまったとする指摘が上がった。

 危機管理に詳しい広報コンサルタントの石川慶子さんは記者会見について、「弁護士の説明からスタートするのでなく、経営トップが最初に自分の言葉で説明を始めることが記者会見の基本中の基本だ。組み立てを変えるだけでも、印象はだいぶ変わっていたのでないか」と指摘する。

 また弁護士に対応を任せていたり、ほかの芸人さんからこう言われたという話であったり、「自分ごととして捉えていないことが見えた」という。宮迫さんらの会見で明らかになった「テープ回してないやろな」などという発言に対する「冗談のつもりだった」という釈明も、「社長本人が本当にそういうつもりであったとしても、冗談を言っている場合でないという事の重大性を認識できていなかったのではないか」と見ている。

 また会見実施のタイミングについては、「通常は事の重大性から開催するかどうか判断する。本来は会社が主導して実施すべきだ」とし、今回については「タレントが謝罪をしようとしているのに止めるのは信じがたい」と述べた。

 危機管理広報を指南するエイレックスの江良俊郎社長も、岡本社長が「何が問題なのか、腹落ちしていなかったことが(視聴者側が)納得がいかなかった原因」と見る。象徴的な言葉として、岡本社長にしかできないことは何かといった問いに「後でみんなに聞いておきます」といったことを挙げた。

 江良社長はタレントが反社会組織から金銭を受け取っていたことが判明した6月の時点で対応をしていれば一タレントの嘘で済んだ可能性を指摘。隠ぺいとも見える静観を続けたことが「社長自ら危機を拡大させた」とし、この問題に関してタレントの声が大きくなれば「社長を続けることは難しくなるだろう」と語る。

 また会見が5時間半に及んだことについても、「打ち切らないということは大事だが、1時間半~2時間などと目安の時間をあらかじめ示しておく方がよかった」と評した。

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