リブラ協会は本当にオープンか

 スイスにNPO法人のリブラ協会を設立し、フェイスブックは30社弱の創設メンバーの1社となった。マーカス氏は「リブラを扱うのはフェイスブックではなく、他社も加盟する独立団体のリブラ協会である。フェイスブックは1票を持っているだけで、1社がコントロールできるものではない」と繰り返し強調した。

アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(出所/下院金融サービス委員会の配信映像)
アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(出所/下院金融サービス委員会の配信映像)

 これに対して史上最年少の女性下院議員となって話題を呼んだ、ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオコルテス氏(民主党)は素朴かつ本質的な指摘をする。リブラ協会について、当初のメンバーがオープンな方法で選ばれていないことについて、民主的ではないという点だ

 庶民派で若年層の支持を得ているオカシオコルテス氏の意見は、フェイスブックも無視できないだろう。

SNSでの圧倒的優位は問題か

 「20億人以上のユーザーにアクセスできるのはフェイスブックだけ」というSNS市場における独占性を懸念する声も多かった。

 マーカス氏は「詐欺などに対応する限られた場合以外は、リブラ協会とフェイスブックの間で顧客データを共有しない」などと説明した。フェイスブックはリブラ協会の立場で、ユーザーデータを自由に活用できない。リブラ協会には、フェイスブックとその傘下のリブラ事業会社のカリブラとで参加している。ただ、フェイスブックは20億人以上にリブラをマーケティングすることは可能だろう。

2020年に始められるのか

 フェイスブックは今年6月の発表当初、リブラのサービスを2020年には始めたいとの意向を示していたが、現時点ではそれまでに理解が得られるのは難しそうだ。

 マーカス氏は「ここ(米国)や世界中の規制当局と時間をかけて調整することにコミットしている。完全な承認を得られるまでは、リブラを提供しない」と繰り返し説明した。