セブン-イレブン・ジャパンは7月11日、沖縄県に初めてセブンイレブンの店舗を開いた。那覇市内などで14店が同時オープンし、朝から客の行列ができる店もあった。

 沖縄県への出店により、セブンイレブンは国内のすべての都道府県にチェーン展開することになる。総店舗数は現在2万1000店弱。沖縄県では今後5年間でおよそ250店の出店を目指すという。

 セブンイレブンは大手コンビニの沖縄県展開では後発にあたる。ファミリーマートは1987年、ローソンは97年にそれぞれ沖縄県に初出店した。現在の県内店舗数はファミリーマートが約330店、ローソンが約230店。先行する2社を、セブンイレブンは「5年で250店」という急拡大で追い上げようとする構図だ。

 セブンイレブンは沖縄県浦添市に弁当・総菜の専用工場を確保するなど、自社独自の商品を効率よく店舗に届けるための準備を進めてきた。これまで沖縄県への出店がなかったのは同社のこうした自前主義・効率主義のためだが、いざ体制が整えば、地域内で集中して出店できるのが強みだ。

 しかし、迎え撃つ大手2社はすでに地元に根付き、強固な地盤を築いている。ファミリーマートは沖縄県の小売企業、リウボウインダストリーと共同出資で87年に沖縄ファミリーマートを設立。以降、地域に密着した店舗運営と商品開発を進め、看板キャラクターとして「ファミチキ先輩」ならぬ「フラチキ先輩」を押し出したキャンペーンを実施するなど、沖縄独自の取り組みも多い。平均日販(1店舗1日あたりの平均売上高)はファミリーマートが53万円なのに対し、沖縄ファミリーマートでは65万円。ファミリーマートの澤田貴司社長も「(経営の)ゴールは沖縄ファミリーマート」と語るほどだ。

 ローソンも2009年に地元スーパーのサンエーとの共同出資でローソン沖縄を設立。「ポーク玉子おにぎり」や「沖縄そば」など地元限定の定番商品を開発してきた。平均日販は全国平均と比べても高い水準だという。6月に開始した食品ロス削減キャンペーン「アナザーチョイス」では、客が沖縄県のローソンで消費期限が近い食品を購入した場合、売り上げの一部を県内の子育て支援のために寄付するという取り組みも発表している。

 それぞれ20年以上の年月をかけて地元の顧客やオーナー、協力企業との関係を深めてきたファミリーマートとローソンに対し、セブンイレブンはこれまで磨き上げてきた出店戦略で拡大を狙う。コンビニエンスストアを巡る様々な問題が浮上する中、沖縄での勢力争いは、各社が今後、地域コミュニティーとどのような関係を築けるかの試金石となりそうだ。

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