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 かつてパソコン業界を席巻したソニーの「VAIO」と東芝の「ダイナブック」。VAIOは投資ファンドの出資を仰いで独立、ダイナブックはシャープ子会社となった。その両社が7月9日にそれぞれイベントを開き、再生に向けた取り組みをアピールした。

 「いかに(VAIOという)ブランド力を維持できるかが、この5年間の課題だった」

 ソニーからの独立5周年を記念して7月9日にVAIO(長野県安曇野市)が開いたイベント。登壇した吉田秀俊社長は5年間の取り組みをこう振り返った。

VAIOはソニーから独立して5周年を迎えた

 ソニーから切り離される形で2014年7月1日に発足したVAIO。収益改善へ、同社が進んだのが法人向けパソコンへのシフトだ。働き方改革を追い風に、「小型軽量のモバイルパソコンが法人のお客様に支持された」(吉田社長)。

 かつてはパソコン販売台数の9割が一般消費者向けだったが、「現在は法人向けが7割を超えて付随するサービスも伸びている」(同氏)。7月9日には12.5型で900gを切るノートパソコンを発表、法人向け事業のさらなる拡大を狙う。

 さらに新規事業として、ロボットを軸に電子機器の受託製造サービス(EMS)事業の強化を進める。7月9日には、年初に発表済みのロボットの開発・製造からサービス運用までの機能をまとめて提供するプラットフォームの拡充を発表。より低機能、低価格帯のロボット開発のサポートをしていく方針を打ち出した。

 業績そのものは好調だ。独立2年目となる16年5月期には黒字化を実現。具体的な数字は明らかにしなかったものの「前期も増収、営業利益は前期比で4割増になった」と吉田社長は話す。