KDDIで大規模な通信障害が発生し、「つながる車」など幅広い企業のサービスに影響を与えた。同社はシステムがほぼ元に戻るまで想定以上に時間がかかったとしており、衝撃は大きい。DX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進む中で、副作用も広がる懸念が拭えない。

  KDDIは7月4日、通信制限を解除し、音声通話とデータ通信とも、ほぼ回復したと発表した。障害発生からここまで、利用者である個人や企業は通信の重要性を痛感させられた。

 2日早朝、東京・新宿。KDDIの保守部門がある旧本社ビルは、焦燥感に包まれていた。

 この日、午前1時35分に障害が発生。各地から集まった技術者らが走り回る。

 午前4時ごろに連絡を受けた高橋誠社長も、すぐにここへ向かった。技術担当の吉村和幸取締役執行役員専務らとともに、復旧を急いだ。

3日、厳しい表情で会見に臨む高橋誠社長(写真:つのだよしお/アフロ)
3日、厳しい表情で会見に臨む高橋誠社長(写真:つのだよしお/アフロ)

 沖縄・奄美地方へ台風が接近したタイミングもあって、電話やネットワークが通じなくなれば、最悪の場合、人命に影響する――。

 「一刻も早く復旧してくれ」。首相官邸の指示で、総務省の担当者が新宿に赴く異例の事態だった。

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