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 アパートの施工不備問題に揺れる賃貸大手のレオパレス21は27日、都内で定時株主総会を開き、長年社長を務めた創業家出身の深山英世氏の退任をはじめとする経営陣の刷新を決議した。ただ、株主からは深山氏がなおも相談役として経営に関与することに対して批判が噴出。創業家支配の継続を懸念する。

レオパレス21の定時株主総会には前年の倍以上となる378人が参加。議事は約3時間に及んだ

 「即刻、相談役も退き、一切手を引くべきだ」。株主総会に参加した株主によると、総会では深山氏の処遇をめぐり、厳しい意見が出たという。総会に参加した62歳の男性は「深山氏にはネガティブなイメージがついた。経営再建の足を引っ張ると思う」と語る。

 79歳の男性株主は「倒産してしまうのではと心配になって、初めて参加した」と話す。総会には昨年の倍以上となる378人が参加。議事は約3時間に及んだ。この株主は「新経営陣には期待したいが、深山氏が相談役に残るようでは、立て直しの成否は五分五分だ」とレオパレスの先行きを心配する。

 総会の冒頭、宮尾文也社長は「多大な迷惑と心配をおかけし、心よりおわびする。補修工事に全社一丸となって取り組む」と陳謝。新経営陣として社外取締役5人を含む10人の取締役を選任してガバナンスを強化し、再スタートを切った。だが、株主の視線は依然として冷ややかだ。

 株主からは今後の展望が十分に描けていない点を嘆く声も聞かれた。レオパレスが手掛けるアパートの5月の入居率は81.95%と低迷。問題発覚前から10ポイント以上も低下した。利用者から得られる賃料がオーナーへの支払いを下回る“逆ざや”に陥る目安は「入居率80%」とされており、現実味を帯びてきた。

 株主が懸念する深山氏の経営への関与はどのようなものになるのか、低迷する入居率をどのように戻すのか。地に落ちたブランドイメージを回復するためにも、新しい経営陣が負う責任は重い。

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