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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の解除で、消費が着実に上向いている。クレジットカードの取引データに基づく消費動向の分析によれば、5月後半の小売業での消費が、新型コロナの影響が小さかった1月後半との比較で3カ月ぶりにプラスに転じた。

(写真:つのだよしお/アフロ)

 ビッグデータの解析や分析を行うナウキャスト(東京・千代田)とジェーシービー(JCB)が15日、JCBのクレジットカードの取引データを活用した消費動向指数の速報値を発表した。5月後半の全体指数は前年同期比▲15.6(※▲はマイナス)で、同▲25.4だった5月前半から約10ポイント回復した。

 5月前半に▲2.6だった小売りの消費指数が後半には6.0とプラスに転換。販売が好調なスーパーマーケットに加え、足を引っ張っていた百貨店のマイナス幅の縮小が効いた。5月後半の百貨店は▲39.4。まだまだ厳しい状況が続くとはいえ、▲73.2だった5月前半からの改善幅は約34ポイントに達した。

 百貨店各社は緊急事態宣言下では食品部門以外の営業を自粛していたが、5月中に多くの店舗で営業を再開した。そこに、長らく続いた外出自粛という抑制の反動からくる「リベンジ消費」や、10万円の特別定額給付金の支給が追い風となっているようだ。

客数が半分でも売り上げは1割減で踏みとどまる