フリーマーケットアプリ最大手のメルカリは東京証券取引所の上場区分をグロースからプライムへと格上げした。晴れやかな舞台だが、ここにきて流通総額の伸びが鈍る新たな局面を迎えている。一段と成長するためにはIT(情報技術)人材の確保が生命線で、メルカリが託すのはインド人材だ。

 「プライムへの移行は通過点。世界的なマーケットプレイスをつくるミッションの達成に向け、挑戦を重ねる」。山田進太郎CEO(最高経営責任者)は6月7日、上場区分変更の記者会見でこう語った。

メルカリは6月7日に上場区分を東証グロース市場からプライム市場に変更した
メルカリは6月7日に上場区分を東証グロース市場からプライム市場に変更した

 山田氏らは2013年にメルカリの前身となる「コウゾウ」を立ち上げ、国内で個人間取引のサービスを始めた。14年には米国に進出した。18年にマザーズに上場。19年にスマートフォン決済サービス「メルペイ」を始めるなど新たな事業に進出した。日本での累計出品数は25億品、月間利用者数は2000万人を超えている。

流通総額が予想より減少

 攻めの姿勢を緩めない同社だが、流通総額の伸びは想定より鈍っていく。日米いずれも22年6月期は前期比20%以上を目標としてきたが、米国は3%前後のマイナスとなり、日本は伸びるものの割合が13%前後へ下がる見通し。

 新型コロナウイルス禍からの回復を背景に、利用者の在宅時間が減少し出品や購入の動きが鈍ったことや米国での配送費の上昇などが響く。

 東海東京調査センターの澤田遼太郎シニアアナリストはさらに「メルカリのサービスに対して利用者が飽きてきている可能性もある」と指摘する。

 4月に発表した22年6月期の業績予想は、売上高が1470億円と前の期比39%増えるが、営業損益はマーケティング費用などで45億円の赤字(前期は51億円の黒字)。連結最終損益も57億円の黒字だった前期から一転して86億円の赤字となっている。

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