ロボット掃除機「ルンバ」を手掛ける米アイロボットの日本法人、アイロボットジャパンは語呂合わせで「ルンバの日」としている6月8日、サブスクリプション(定額課金)サービスの見直しを発表した。本利用の前に14日間だけ借りられるサービスの料金について、機種により2480~4980円だったものを対象全機種で1980円にそろえた。ささいな変更に見えるが、そこには同社が2年間でつかんだサブスクのコツと課題解消の狙いがあった。

サブスク料金は機種によって2480~4980円とばらついていたが、1980円にそろえた(アイロボットジャパンのホームページ)

 アイロボットが世界に先駆けて日本でサブスクサービスの事業を始めたのは、2019年6月のルンバの日のこと。当時日本では、ルンバなど同社製品の世帯普及率は5%あまりと米国の半分以下だった。なぜ日本では購入が進まないのか。

 理由の一つは価格の高さにあった。ルンバは安いものでも3万円台で、上位機種ともなれば10万円を超えるものもざらにあり、簡単には手が出せない。ロボット掃除機を買ったことのない消費者にとってはなおさらで、費用に見合った効果が得られるか分からないのであれば、従来の掃除機のほうがよいと考えられがちだったことが普及の妨げになっていたのだ。

解約できないという縛り

 どうすれば気軽にルンバを手に取ってもらえるか。アイロボットジャパンが考えたのが、月額で利用できるサブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン」だった。当時の最上位モデルだった「ルンバi7+」は月額4180円(直販価格は税込み14万270円)で、ベーシックモデルの「ルンバ641」は月額1320円(同3万2270円)で利用可能にした。

 協業する家電レンタルのレンティオ(東京・品川)では、ルンバも取り扱っていたが、中古品を貸し出すレンタルとは異なり新品を提供することで差別化した。また、3年間サービスを継続すれば商品の所有権が利用者に移ることから「単なる分割払い」にも見えるが、1年たてば解約できる点や、分割購入であれば1年間しか付かない無償修理がスマートプランでは最長3年間に延びるなどメリットを加えた。

 ただ、アイロボットジャパンのもくろみとは裏腹に利用は低調に推移した。大きな原因は、1年間は解約ができないという縛りを設けていた点。月払いにすることで、ルンバを使うハードルを下げたつもりだったが、導入コストが高い印象を拭い去ることができていなかった。

続きを読む 2/2 お試し期間を設けた2年目の改革

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