プラスチックなど石油化学製品を手掛ける化学メーカーにとって避けられない「脱炭素」「廃プラ再利用」の動き。三井化学は国内でのケミカルリサイクル実現に向け、化学大手の独BASFと協業検討を始めた。これまでは自社内で資源循環技術の開発に取り組んできたが、まだ実現には至っていないのが現状。既に循環製品の実用化を果たしているBASFと組むところに、三井化学の本気度が見て取れる。

オンラインで経営方針を説明する三井化学の橋本修社長(写真は会見映像をスクリーンショット)
オンラインで経営方針を説明する三井化学の橋本修社長(写真は会見映像をスクリーンショット)

 「両社が持つ技術、アセット(資産)を持ち寄ることで新たな技術開発や事業開発の可能性が大きく広がる」。三井化学の橋本修社長は6月上旬、オンラインでの経営概況説明会でBASFとの協業の意義をこう強調した。

 BASFは時価総額約620億ユーロ(約8.2兆円)、売上高590億ユーロ(約7.8兆円、2020年12月期連結)の規模を誇る世界大手の化学メーカーだ。事業規模の大きさに加え、環境保護への意識が高いドイツを地盤とすることもあり、早くからケミカルリサイクルに取り組んできた。

BASFは既に廃プラ製品を展開

 19年に英ジャガー・ランドローバーが、プラスチック廃棄物をガス化、油化して再利用するBASFの「ChemCycling(ケミサイクリング)プロジェクト」で生まれた廃プラ製品を自動車に採用。具体的にはポリアミド樹脂がジャガー初となる多目的スポーツ車(SUV)タイプの電気自動車(EV)のフロント部分のパーツ(試作品)に使われた。

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