その暴走を止めるガバナンスは同社には機能しなかった。「祐助氏とそれ以外の社員という区別しかない」というワンマン体制のもと、祐助氏のアイデアの実現ばかりが優先され、順法意識や品質は置き去りに。ついには、自治体への申請書類の虚偽記載などに至った。報告書は「指示をして商品の開発を推し進めつつ、法令適合や品質については知らないという姿勢こそが、根本的な原因の1つだ」とその責任を断じている。

 祐助氏は2006年、入居者から徴収した手数料を私的流用した問題で引責辞任。施工不備のアパートが開発されたのは祐助氏が経営トップだった時代だが、経営トップの意向を優先するあまり、各現場の責任者が当事者意識を欠き、順法意識も低い企業風土は現在まで引き継がれた。

 施工不備問題をめぐるレオパレスの対応は常に後手後手で、監督官庁の国土交通省も業を煮やしてきた。第3者調査委のメンバーである山本憲光弁護士は「対応の遅さは、法令違反に対する感度の低さの現れ。以前の企業風土は変わっていない」と指摘する。

 報告書を受けて、新体制では社外取締役を2人増やし、社内と社外の取締役を5人ずつとし、ガバナンスの強化を図るとする。宮尾社長は「企業風土を改革しなければいけない。その際に経営体制を刷新するのが1番必要だと判断した」と語るが、創業家の温存を図った今回の人事からはおよそ、その本気度は伝わってこない。

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12/15ウェビナー開催、「外食を救うのは誰か」第1回――すかいらーく創業者の横川氏が登壇

 新型コロナウイルスの感染拡大から3年目となり、外食店に客足が戻りつつあります。一方、大手チェーンが相次ぎ店舗閉鎖を決定するなど、外食産業の苦境に終わりは見えません。どうすれば活気を取り戻せるのか、幅広い取材を通じて課題を解剖したのが、書籍『外食を救うのは誰か』です。
 日経ビジネスLIVEでは書籍発行に連動したウェビナーシリーズを開催します。第1回目は12月15日(木)19:00~20:00、「『安売りが外食苦境の根源だ』ファミレスをつくった男が激白」がテーマです。講師として登壇するのは1970年にファミリーレストラン「すかいらーく」1号店を開業した横川竟氏と、外食経営雑誌『フードビズ』の神山泉主幹です。書籍を執筆した記者の鷲尾龍一がモデレーターとなり、視聴者の皆様からの質問もお受けします。ぜひ、議論にご参加ください。

■日程:12月15日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「安売りが外食苦境の根源だ」ファミレスをつくった男が激白
■講師:横川竟氏(すかいらーく創業者、高倉町珈琲会長)、神山泉氏(外食経営雑誌『フードビズ』主幹)
■モデレーター:鷲尾龍一(日経ビジネス記者)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。有料会員以外は3300円(税込み)となります。
※第2回は詳細が決まり次第ご案内します。

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