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 「深山氏は建築・賃貸事業部で数多くの企業との契約を進めてきた。一方、私はそうした部門に直接携わっていないので、知見を頂戴したい」

 アパートの施工不備が相次いで見つかっている賃貸大手の「レオパレス21」は29日、創業家出身の深山英世・元社長(30日付で退任)を含む7人の社内取締役が6月27日の定時株主総会をもって交代すると発表した。ただし、深山氏については非常勤の相談役として処遇することも併せて発表。30日付で昇格した宮尾文也・新社長は、深山氏の処遇について、冒頭のように説明した。

深山英世・元社長は、非常勤の相談役となる(写真:共同通信)

 その言葉と処遇に触れて関係者の胸をよぎったのはこの二文字だ――。「院政」。

 顧問として同社に残る深山英世・元社長は、創業者であり33年にわたって経営トップを務めた深山祐助氏の甥(おい)に当たる。

 弁護士による第3者調査委員会が29日にまとめた「施工不備問題に関する調査報告書」には、創業者・祐助氏の法令順守の精神から程遠いワンマン体制と、それを正せないガバナンスの機能不全が赤裸々に描かれている。

 1973年に不動産仲介業から同社を起こし、辣腕を振るった。バブル崩壊後の不動産不況による経営危機から脱出しようと土地所有者から注文を受けてアパートを建設し、これを30年間一括で借り上げる現在のビジネスモデルを確立。建築士の資格を持たないにも関わらず「特級建築士」を自称し、少ない労働力で簡易に組み上げる「プラモデルのような」建造モデルでコストカットや工期短縮を徹底して、競合に対して優位に立った。