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KDDIは5月21日、スマホ決済「au PAY」でたまるポイントをロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)が運営する共通ポイント「Ponta(ポンタ)」に統合した。利用者をKDDIの携帯電話サービス「au」のユーザーだけでなく、Pontaポイント保有者へと一気に広げる戦略だ。ただ、打ち出された施策は先行するソフトバンク系のPayPayを後追いする内容で、周回遅れの感が否めない。活路は金融事業との連係しかない。

KDDIのスマホ決済「au PAY」で、共通ポイント「Ponta(ポンタ)」の獲得や利用ができるようになった

 au PAYでは、これまでKDDIの独自ポイントが付与され、ポイントの利用先もKDDIが展開する通信事業やECサイトなどに限られていた。ポイント会員の大半はKDDIのユーザーで、約2800万にとどまる。一方、ポンタはローソンや旅行予約サイト「じゃらんnet」など129社24万店で利用できる共通ポイントで、会員数は9400万を超える。au PAYでたまるポイントがポンタになったことで、ポイントの使い勝手が大幅に高まったうえ、au以外の携帯電話ユーザーへと利用を広げる素地が整った。ようやくスタートラインに立ったといえる。

 スマホ決済を使うには、まず入金して支払いに使えるようにする必要がある。方法としては、コンビニエンスストアのレジやATMでの現金チャージ、銀行口座からの振り替え、クレジットカードからの引き落としなどがある。なかでもクレジットカードは、入金額に応じてカード会社のポイントが得られることから、経済的なメリットを重視するユーザーに人気がある手段だ。

 ただ、スマホ決済事業者にとってはもろ刃の剣。お得感でユーザーを増やせる半面、クレジットカード会社に通常3%程度の利用手数料を支払わなければならない。スマホ決済が利用された際に加盟店から徴収する決済手数料も3%前後。つまり、スマホ決済の事業者の手元にはほとんど利益が残らない。そればかりか、決済金額に対して0.5%程度のポイントを付与するので、赤字にもなりかねない水準だ。