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 ソフトバンク、KDDIは22日、中国・華為技術(ファーウェイ)製のスマートフォンの新商品発売を延期すると発表した。NTTドコモも同日、ファーウェイ製新商品の事前予約受付を停止すると発表し、国内通信大手3社が揃って、米国の禁輸措置の対象となっているファーウェイ製品の取り扱いを一時取り止める事態となった。

 米商務省は16日、米企業から部品などを購入することを禁止する「エンティティーリスト」にファーウェイと関連68社を追加。その後、米メディアは米グーグルがファーウェイに対する一部ソフトウエアの供給を制限する可能性があると報じていた。

 通信各社は今夏の新商品としてファーウェイのスマホ「P30」シリーズを発売するとしていた。21日にはファーウェイが新製品発表会を開催したばかり(「ファーウェイが新型スマホを発表、グーグルプレイは使用可」)。発表会でファーウェイの呉波デバイスプレジデントは「消費者は安心して購入してほしい」とアピールしていた。

KDDIの夏モデル発表会ではファーウェイの新型スマホも紹介されていたが……(写真:アフロ)

 だが、通信各社は利用者への影響を考慮して、発売延期などに踏み切った。ファーウェイ関係者は「気持ちは分かるし、消費者への対応としては適切なのかもしれない」と通信各社の判断に理解を示す。

 発表会でのアピールが無駄になった形だが、「(安心して利用できることを)こちらから言えば言うほど、消費者は引いていくかもしれない」(前出の関係者)。

 一方、ファーウェイのスマホ向けに部品を供給している日本企業の社員は「ファーウェイ向けの商品開発は止めていないが、先がまったく見えなくなった。仮にファーウェイ製品の販売数が落ちたとしても、その分他のメーカーが増えるはずだから影響は少ないという見方もあるが、そううまくいくかどうか」と話す。

 消費者から見れば、スマホを購入する際の選択肢が一つ減ったことは間違いない。米国と中国の摩擦が日本の消費者の目に見える形で出てきた格好だ。米中摩擦の先行きを見通すことは難しいが、日本への影響も今後、様々な形で表れそうだ。

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