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 米商務省が中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する輸出規制を発動する中、同社の日本法人、ファーウェイ・ジャパン(東京・千代田)は5月21日、東京都内でスマートフォンの新製品発表会を開いた。

ファーウェイは21日、東京都内でスマートフォンの新製品発表会を開いた

 新たなスマホは「P30 Pro」「P30」「P30 lite」の3機種。21日から予約を受け付け、24日から家電量販店や仮想移動体通信事業者(MVNO)などで販売する。

 米政府による輸出規制発表後の19日、ロイター通信は米グーグルが一部ソフトについてファーウェイへの供給を止める可能性があると報じた。ただ、今回の新機種については、グーグルのメールソフト「Gメール」や動画投稿サイト「ユーチューブ」などを含むアプリ配信ストアの「グーグルプレイ」が使えるという。

 21日の発表会に出席したデバイスプレジデントの呉波氏は集まった多くの報道陣を前に、会の冒頭と終盤に米国の輸出規制に言及した。

 呉氏は「米商務省の決定に反対する」と強調。そのうえで、「誰の利益にもならない。私たちと提携する米企業に損失を与えるもので、グローバルサプライチェーンを分断させる」と批判した。

 米商務省は20日、輸出規制のうち一部の取引を3カ月間認める猶予措置を発表した。この先の動向については不透明な部分も多いが、今後ファーウェイが発売するスマホについては、「グーグルプレイ」などが使えなくなる可能性もある。

 さらに呉氏は「私たちは技術の進歩に貢献してきた。対抗策を講じて、(顧客への)影響を減らす」と語った。ファーウェイは子会社の海思半導体(ハイシリコン)で半導体の開発を行っているほか、独自のスマホ向けOS(基本ソフト)についても研究を進めている。

 ネット規制のためグーグルプレイが使えない中国国内では、スマホメーカーなどが独自のアプリストアを用意している。仮にグーグルプレイが使えなくなった場合は、中国国内で提供しているようなアプリストアを日本でも用意するかもしれない。

 それでも販売への影響は避けられないだろう。ファーウェイの新型スマホを販売する関西電力子会社のオプテージ(大阪市中央区)によると、「ファーウェイの製品はコストパフォーマンスがよく一番人気がある」(広報)という。しかし、「もしグーグルプレイが使えなくなると、販売にも影響が出てくるかもしれない」。

 世界各国で販売台数を伸ばしているファーウェイのスマホは日本でも確実に存在感を増してきた。ファーウェイの呉氏は発表会で「安心して購入してほしい」と呼びかけたが、日本の消費者は今回の米中の動きを見てどのように反応するだろうか。

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