スシローグローバルホールディングスは5月13日、スマートフォンアプリ「グーグルアシスタント」を使った音声予約システムを新たに導入すると発表した。音声操作により車を運転しながらでも座席の事前予約ができる。待ち時間を短縮して機会損失を回避すると同時に新たな顧客を呼び込みたい考えだ。
グーグルアシスタントを使った予約はセブンイレブンが弁当・総菜の店頭受け取りサービスで取り入れているが、大手回転ずしチェーンでは初めて。13日から国内の約520店舗で順次システムを導入する。アプリを立ち上げて予約したい店舗と人数を話すと、待ち時間の目安を答えてくれる。

回転ずしは来店客のうち家族連れの比率が高く、混雑する時間が集中しやすい傾向がある。回転ずし人気の高まりで休日の夕食時間帯は機会損失が発生しやすく、くら寿司がEPARKテクノロジーズ(東京・豊島)の予約システムを取り入れるなど、各社は「入店しやすい」サービスに知恵を絞っている。
スシローは回転ずしチェーンの国内首位。集客力が高い店舗では、先日の10連休も店舗前の道路が渋滞を起こすケースもあったという。これまでは自社のアプリで店舗ごとに入店予約を受け付けてきた。音声予約システムの機能が高まってきたため、利便性を引き上げながら新たな顧客開拓にもつながると判断した。
回転寿司でない従来のすし店は予約制のところが多いのに対し、回転ずし店はかつて予約なしで気軽に入店できることが売り物だった。それが現在では回転ずしは外食の主力形態の一つとして定着し、ファミリー層をつかんでいる。スシローによると、予約して入店する客は休日の場合、時間帯によって5割に達している。
回転ずし各社は一組あたりの来店者が多いことから予約の重視が効果的とみており、今後もシステム投資を積み増す見通し。予約してから入店する傾向がさらに広がりそうだ。
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