アンターのサービスを使えば、医師同士がアプリ上で意見交換ができる
アンターのサービスを使えば、医師同士がアプリ上で意見交換ができる

 同社のサービスを利用するには医師免許を見せる必要がある上、実名での利用に限られる。医療に特化した情報を得られることもあり、すでに3000人の医師がコミュニティーに加わり、学会に登壇するベテラン医師が質問に回答することが多い。

 アンターは医師同士の情報交換を活発にすることに加え、都市部に偏在する医師たちを地方へと押し出す効果も期待する。

 アンターの西山知恵子COOは「自分のスキルを磨こうと、地方で勤務を希望する若い医師は少なくない」と話す。

 専門外の患者を診察する不安もあって、若手の医師が来ないという問題を抱える地方は多い。だが、アンターのサービスがあれば自分の専門以外でも相談できる仕組みが整うため、専門の医師が限られる地方で勤務する医師にとっても心強い。同社は5月に東京都内で30代など若手から中堅の医師たち30人を集めた地域医療の説明会を開き、地方で医療に携わる人材を仲介することも目指している。

 アンターは医師の中山俊氏が起業したスタートアップ。こうした医師発スタートアップの起業は相次いでおり、医師たち自ら声をあげる動きが次世代の医療改革に間違いなくつながっていく。

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